かつて、県内各地にあった昔ながらのユーフルヤー(銭湯)は、現在、市内では安慶田に残る1軒のみとなっています。
 昔の沖縄では入浴の習慣があまりなく、井戸や川での水浴びですませ、家では手足を拭く程度だったようです。銭湯には滅多に行かず、正月やお盆など、特別な日に限られていました。
 戦前、市内では美里や泡瀬、胡屋などでユーフルヤーは開業していましたが、終戦後、収容所から帰郷した人々によって、戦後復興の足音とともに次々とユーフルヤーが誕生し、県内各地に広まっていきました。
 しかし、本土復帰を控えた1970年頃からユーフルヤーは衰退し、今では安慶田の「中乃湯」のみが往年の雰囲気をとどめています。
 今回の企画展では、市内のユーフルヤーの様子を写真、図表、モノ資料などで紹介します。市民の皆さまがユーフルヤーを通じて生活の変化をご理解いただき、あらためて生活文化を見つめ直す機会となれば幸いです。

※好評につき開催期間(~4/2)を延長し、4月9日(日)まで公開いたします!