今年7月1日は、市高原にあった海外や県外からの引揚者を収容したインヌミ収容所が公式に開所してから70年目の記念日にあたります。
日本の敗戦後、海外に居住する日本人は強制送還されることになりましたが、沖縄でも、17万余の引揚者が海外、県外からインヌミや久場崎の収容所を経て帰郷しています。引揚者たちは、収容所から戦後生活の第一歩を踏みだしていったのです。
また、今年10月は、5年に一度の大イベント「世界ウチナーンチュ大会」が、沖縄県を挙げて開催されます。今回で6回目を数える同大会は、「移民県沖縄」と称される本県ならではの催しで、明治期から戦後に至るまで多数の移民を輩出してきた本市でも、さまざまな取り組みが行われます。
 かつて海を渡った沖縄市民は、いつ、なぜ、旅立って行ったのでしょうか。そして、敗戦後どのようにして引き揚げてきたのでしょうか。さらに戦後、南米を中心に再び移民が行われますが、その様子はどうだったのでしょうか。
これまで沖縄市は、戦後50周年を機にインヌミ収容所の調査(1995年)を行い、また移民に関する聞き取り調査や資料収集を行ってまいりました。今回の展示会では、その成果をご紹介いたします。